篠塚ひろむ先生スペシャルインタビュー

わがままで短気な恋の妖精!?『ミルモでポン!』

ちゃお:累計発行部数215万部以上、さらにアニメ化、お菓子やグッズも大人気だった「ミルモでポン!」。当初は1話よみきり予定だったというのは本当ですか?

篠塚先生:最初は増刊のちゃおデラックスのよみきり用に考えていた作品でした。 でもなかなかネームが進まなくて、間に合わなくなり… その間に本誌よみきりの話をいただき、本誌用に変更しました。 よみきりが掲載されたときに読者から良い反応をいただいて連載できることになりました。

1話からわがままキャラ全開のミルモ!!続きが読みたくなっちゃいます!

ちゃお:よみきりから大人気れんさいとなった「ミルモでポン!」。お話はどうやって作っていたのでしょうか?

篠塚先生:ミルモの頃はひたすら自分の頭の中で妄想して作っていた気がします。もともと妄想が激しいんです。家でも外でも妄想ばかりしています。 当時は担当さんに相談したり頼ったりする方法がよくわかっていませんでした。

ちゃお:全12巻という長期のれんさいとなりましたが、お話を作るうえで特に大変だったことはありますか?

篠塚先生:長期的に考えることが苦手で、いつも必死で1話ずつ作り、なんとか続いた12巻という感じです。

ちゃお:お話はもちろん、「ミルモでポン!」の魅力といえば人間×妖精ペアの関係性だと思います!先生のお気に入りを教えてください。

篠塚先生:キャラはムルモ、ムルモは昔から好みどストライクです。

ちゃお:元祖あざといキャラ!! 実は腹黒、このギャップが最高です。

篠塚先生:ペアは「日高さんとヤシチ」です。ヤシチ・サスケ・ハンゾーの3人組も好きです。今深く考えずに直感で答えましたが、ヤシチ好きなんですね私(笑)

ヤシチと大事な子分たち!実は義理堅いところも愛される理由です!

実はお互い大事に思っている「日高さんとヤシチ」ペア!尊い!!

ちゃお:アニメ化からグッズまで、今も愛されている「ミルモでポン!」。先生にとっては、どんな存在ですか?

篠塚先生:ミルモは本当に沢山の人にみてもらえて、漫画の読者、アニメの視聴者、関わってくださった全ての人と作品を共有しています。 自分の一存でこの作品を好き勝手してはいけないという思いが強いです。 なので、今改めてミルモを描くときはいつも「ミルモファンに嫌な思いをさせないかな」と緊張します。 昨年もミルモのイラストを描きおろすときに躊躇していたのですが、アシスタントさんが「喜ぶ人がいるよ」と励ましてくれて描けました。 大切にしたい作品です。

悪魔の赤ちゃんを子育て!? 『ちび☆デビ!』

ちゃお:「悪魔の赤ちゃんを育てることになる」というストーリーの「ちび☆デビ!」。篠塚先生といえばファンタジー作品というイメージが強い読者も多いと思います。どんなときにアイデアが浮かぶのですか?

篠塚先生:ファンタジー作品が多いのは、好きだからというのもありますが、私がファンタジーでないものを描くとすごく地味になるからです(笑)。 アイデアを思いつくのは、一人の空間ですごく集中しているときでしょうか。お風呂とか。それから寝起き。寝てる間に頭の中が整理されるのかな。 担当さんと話しているときにも浮かびます。

ちゃお:ファンタジーでありながら、「子育て」というテーマを描きたいと思ったきっかけはありましたか?

篠塚先生:なるべくたくさんの読者に楽しんでもらえる漫画にしたいと思ったのがきっかけです。 赤ちゃんはたくさんの人が関心を持つテーマで、なおかつ自分の作風に合ってるんじゃないかと思い連載の企画を立てました。 それから連載を続けるうちに、自分は子供が幸せそうにしている姿をたくさん描きたいんだなと気付きました。

かわいくてコロコロ変わる表情・・・。 本当に見ているこっちまで幸せになっちゃいます!!

まるくてプニプニの・・・地底人!? 『プリプリちぃちゃん!!』

ちゃお:「プリプリちぃちゃん!!」では、まさかの地底人が登場しました。キャラクターのビジュアルを考える時に大事にしていることはありますか?

篠塚先生:頭身が低いこと、丸みがあること、やわらかそうなこと、手足が短いこと…自分の好み大爆発です!

ちゃお:「カワイイ」の四大鉄則ですね・・・! それではビジュアル以外で、行動や発言が「カワイイ」ひみつは・・・!?

篠塚先生:欠点がたくさんあると、親近感を持たれやすいかもしれません。 食欲をおさえられないところとか… 今思い出しましたがちぃちゃんのファンからはドジなところがカワイイという意見が多かったです。

うっかりケーキにドボン!?たしかにドジレベル高いかも・・・!

初恋応援団はカワイイ魔法使い!? 『メロと恋の魔法』

ファンタジーでありながら魔法にばかり頼らず、自分でも恋を頑張る主人公「きいな」が魅力的でした。

ちゃお:「メロと恋の魔法」では、恋とファンタジーを両立させるときに気をつけていたことはありますか?

篠塚先生:一話の中でなるべく一度はメロが魔法を使うシーンを入れようとしていました。 恋とファンタジーのバランスをとるのは難しかったです。どちらにかたよりすぎてもいけないと思っていました。

ちゃお:主人公のヒロインを描くときのイメージはありますか?

篠塚先生:ミルモの前くらいに、自分の作品の主人公はあまり元気じゃないことに気付きました。 ちゃおのサマフェスなどでちゃおっ娘に会うとすごくエネルギーがあるんです。なのでその頃から、ちゃおっ娘のエネルギーに負けないくらい元気な主人公を気合を入れて描くようにしていました。 今は自分の年齢もあって難しくなりましたが、明るさは保ちたいです。

エネルギーいっぱいのヒロインに元気をもらえます!

ちゃおで大人気れんさい中! 『ポンポコロボ アト&スゥ』

ちゃお:かわいいロボットたちなのに「常識がない」という、豪快なアト&スゥ!2人の誕生秘話をおしえてください!

篠塚先生:アト&スゥは読者が真似して描きやすいシンプルな見た目にしたいと思いました。ポンちゃんもそうです。 アトのヘッドホンやスゥのツノはロボットぽさを出しているつもりです。 ポンちゃんは本当は宇宙人なので、わざと実際のタヌキと違うところを入れました。

確かについつい真似して描きたくなる!!

ちゃお:かわいいキャラはもちろん、ギャグ要素も楽しい作品ですよね。

篠塚先生:ギャグが読者に伝わるように、絵やセリフを読みやすく、わかりやすくするように心がけています。 最近担当さんからはネームチェックのときに「もっとテンポよく!」とアドバイスをもらいます。修行中です。

篠塚先生についても~っと知りたい!一問一答!

ちゃお:どうして漫画家になろうと思ったのですか?

篠塚先生:小~中学生の頃に、「こんなに楽しませてくれる漫画家の先生はすごい!」と強く憧れて、自分もそうなりたいという気持ちをずっと持ち続けていました。

ちゃお:漫画家になって一番幸せな瞬間はいつですか?

篠塚先生:原稿中に、ふと「あぁ幸せだな」と考えていることがあります。 一番幸せなのは読者からの「面白かった」「このキャラ好き」という気持ちが伝わってきたときです。

ちゃお:いちばん思い入れのあるキャラはどの子ですか?

篠塚先生:「プリプリちぃちゃん」のちぃちゃんです。なぜか私の中で存在感が強いです。

ちゃお:篠塚先生的、現実にそばにいてくれたらうれしい歴代キャラを教えてください!

篠塚先生:リルム、ハンゾー、ライちゃん、うっちゃん、スゥちゃんなどおっとり系の子がいいかな?いやされると思います。自分がミルモやちぃちゃんのようなわがままなタイプなので、そばにいてもらうなら逆のタイプがいいです。

ちゃお:ちゃおっ娘にメッセージをお願いします!

篠塚先生:こんにちは!もしくはお久しぶりです。 過去作品を振り返るのは楽しかったし、いろいろ語れて満足です。 そういえばこんなこと考えてたな…と懐かしくなりました。 これからもがんばりますので、よろしくお願いします!

篠塚先生が紹介した作品の集合イラストを かきろおしてくれたよ!

3月27日うまれ おひつじ座 ★1999年 ちゃおデラックス夏号にて「卓球少女」でデビュー ★2001年~ 「ミルモでポン!」 ★2008年~ 「ちび☆デビ!」 ★2015年~ 「プリプリちぃちゃん!!」 ★2021年~ 「ポンポコロボ アト&スゥ」れんさい中

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