ラブコメからピュアラブまで、ちゃおっ娘のハートをつかんで離さない! 中原杏先生スペシャルインタビュー

中原先生の作品は、胸きゅんが止まらないキャラクターやストーリーで、いつもトリコにさせられちゃう! まずはコミックスはもちろん、アニメ化でいちやく大ブームを巻き起こしたメガヒット作『きらりん☆レボリューション』について聞いてみたよ。

きらりが全国のJSに愛されたのがうれしい♪
きらりん☆レボリューション

きらりん☆レボリューション

―――『きらりん☆レボリューション』が生まれたきっかけは何ですか?

中原:小さいころからお絵かきをするとき、お姫様っぽいドレスやアイドルの衣装とかを描くのが好きでした。今もピンクとかレース、リボンなど、かわいい世界が大好きなんです♪
あんまりアイドルには詳しくないのですが、「きら☆レボ」を考えていた当時、モーニング娘。さんや松浦亜弥さん、ハロプロ系のアイドルがすっごく人気でした。美少女にかわいい衣装をキラキラっと華やかに着せられる、アイドルものまんがを描こうと思ったのがきっかけですね。

―――“なーさん”などのミニキャラが作品を盛り上げていますが、“なーさん”たちはどうやって生まれたんですか?

中原:『きらりん☆レボリューション』は、今まで以上にキャラクター設定や、「読者に響く作品ってなんだろう」って考えて描いた作品でした。でも“なーさん”は、なんとなく描いたらできちゃって、作品の中で勝手に動き出してくれた感じなんです。動物キャラなのに、男子キャラ人気ナンバー1の座にまでのぼりつめましたよ(笑)。

―――お話の中で主人公のきらりが作詞した曲として登場した「恋花火」がとてもステキでした。アニメではメロディーがついて作中で歌われ、久住さんが“月島きらり”として発売した1st.アルバム「☆☆☆(みつぼし)」にも収録されていました。とてもキュンキュンする曲ですが、どうやって歌詞を考えたんですか?

中原:もちろんそれまで歌詞を書いた経験はありませんでした。でも当時、原稿を描いているとき、音楽を聴きながらやることが多く、アーティストさんのCDをよく買っていた時期でもあったので、それらの歌詞を見ながらイメージをふくらまして、自分の中から自然と生まれた感じですね(笑)。

―――『きらりん☆レボリューション』を描いていたときに、1番気をつけていたことは何ですか?

中原:やっぱり、きらりが「かわいい!」って思われて、みんなから愛されることですね。アニメできらりを小春ちゃんが演じてくれて、さらに全国にファンが増え愛してもらえたのは、本当に感激でした♪

こちらも読んでね⇒スペシャル対談☆中原杏先生×久住小春さん

『きらりん☆レボリューション』の後も、ちゃおっ娘をときめかせてくれる作品を次々に生み出している中原先生。作品ごとにおすすめどころを聞いてみたよ!

↓『きらりん☆レボリューション』を読む↓

恋のひみつ道具と“にゃかむらさん”がお気に入り♪
くるるんっ☆りえるチェンジ!

中原:「恋を叶えてくれる魔法があったらいいな」って思ったのが、この作品のスタートです。描いたものに何でも変身できる“くるるんハートタッチ”や、恋の進行度が分かる“くるるんっラブチェンジ”という、ひみつ道具が出てきます!
その道具を主人公の“りえる”に渡す、ネコにしか見えないサラリーマンキャラ“にゃかむらさん”の存在がお話を面白くしてくれてると思います。ひみつ道具も“にゃかむらさん”もお気に入りで、ノリノリに楽しく描いた作品ですね。

『くるるんっ☆りえるチェンジ!』を読む↓

才能あふれる虹架を描くのが楽しかった♪
にじいろ☆プリズムガール

中原:これは、私が12歳のときに「早く16歳になりたい」って思ってたのを思い出して考えた作品です。私、なんでか16歳にすっごく憧れてたんですよね。早く大人になりたかったのかな。
最初はモデルの設定だったんですけど、モデルさんだとお話が広がっていかないなぁと思って、女優さんのお話にしました。才能があって「この子、すごい!」と思う女の子が好きなので、12歳の“虹架”が16歳として女優の才能を輝かす姿は描いてて楽しかったです。

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思いっきりラブラブなお話にしたくて描いた
恋して!るなKISS

中原:これまでわりと、恋や夢を叶えるためにいっぱい困難があったり、すごく頑張らなきゃいけないストイックな内容の作品が多かったので、ここで思いっきりラブいお話を描こうと思って考えたのが、この作品です。
バンパイアはちゃおっ娘に人気なので、主人公の“るな”はバンパイアと人間のハーフにしました。そして人間になるためにはファーストキスの相手と結婚しなきゃいけないという設定にして、いっぱいキスシーンを描いちゃいました。いろんな意味でドキドキが満載です!!

↓『恋して!るなKISS』を読む↓

絵をリフレッシュして、より華やかに描けた
ひかりオンステージ!

中原:前作の『恋して!るなKISS』で、制服ばかり描いてたので、華やかなものが描きたくなって、この作品を考えました。有名な美少女子役だった子が、今は普通の女の子だったけど、ステージに立つとキラキラ輝く! やっぱり才能がある子を描くのは気持ちいいです。
あと担当さんに「キャラクターのあごがとがってる」って言われて、改めて今までの絵を見てみたら「本当だ」って思って(苦笑)。絵をリフレッシュしたら、より華やかになった気がします♪

↓『ひかりオンステージ!』を読む↓

キャラクターが自然に動き出して、描いてて楽しかった
はるお嬢さま、恋のお時間です!

中原:これもものすごくラブい感じを描きたくて考えました。前作の『ひかりオンステージ!』でも絵をリフレッシュしたのですが、この作品も絵をガラッと変えました。少し甘めな感じですかね。
元お嬢様“はる”の初恋の相手“ユキナリ”は、護身術から料理まで何でもできて完璧なイケメンにしたんですが、初めて描いてて楽しいと思えた男の子でした。キャラクターも自然に動いてくれたので、気持ちよく描いてました♪

↓『はるお嬢さま、恋のお時間です!』を読む↓

運命が二転三転するドストレートな恋愛ドラマです
この恋が、罪だとしても

中原:この作品は、考え始めた当初は双子のラブコメもののつもりでした。でもたまたま読んだまんがが大河ドラマのようで、すっごく面白くって! こんな感じに運命を二転三転させながら、大きな流れのある物語にできたらなと思って描いてます。
あとこれも絵を変えてます。今までより少し目を小さくしてるんですよ。“ちせ”と“千隼(ちはや)”の恋の行方はもちろん、RHマイナスO型という超レアな血液型も今後の展開のカギになるかも!! お楽しみに♪
ちゃおっ娘がもっと楽しんでくれる作品作りのため、お話はもちろん、新作のたびにお話にあわせて絵も少しずつ変えているという中原先生。いつもちゃおっ娘のことを考えてまんがに取り組んでいる先生に、まんが家になろうと思ったきっかけを聞いてみたよ。

―――まんが家になろうと思ったのはいつ頃ですか?

中原:小学校のときには、すでにまんが家に憧れてましたね。絵を描くのが好きでいつも描いてたんですけど、何も描かない子よりは少し上手なくらいって感じなだけで……(苦笑)。クラスにとても絵が上手な子がいて、すごいコンプレックスでした。
でも描くのは好きだったので、ずっとノートとかに絵は描き続けてました。たぶん高1ぐらいのときに、初めて4コマまんがを描いたはずです。その時期くらいには、「まんが家になりたい」と思い始めていたと思います。

―――それからデビューまでは、どんなステップを歩みましたか?

中原:まんが家になりたいとは思っていたけど、現実的になれるとは思っていなくって……。そんななか、知人が『Sho-Comi』でデビューしたんです。身近にまんが家になった人がいたことで、まんが家がリアルな夢になりました。

―――まんがを描く時、大切にしていることは何ですか?

中原:まずは読みやすさですね。今どんな状況かを、分かりやすく説明しながら、キャラクターを動かしていくこと。あと画面の華やかさも大切にしています。
そしてもちろんキャラクター作りも。その子がどんな性格でどんな行動をするのか、名前や設定を考えます。たまに『きらりん☆レボリューション』の“なーさん”みたいに、なんとなく描いたキャラクターが超人気になることもありますけど(笑)。
小さい頃は、そんなに絵が得意ではなかったという中原先生。まんが家になるまでも、まんが家になってからも、ちゃおっ娘が喜んで楽しんでくれる作品作りのために頑張り続けているんだね。

そんな中原先生の初コミックスからの名作がちゃおコミで読めちゃう♪『きらりん☆レボリューション』前の作品も中原先生からのひとことコメントと一緒にチェックしちゃおっ♪

↓『この恋が、罪だとしても』を読む↓

初コミックスは、先生と生徒の強引ラブ
すき♥すき♥だいすきっ / ず~っと♥すきすき♥だいすきっ

中原:3回れんさいで始まったこの作品は、続編も描かせてもらえて、結局2冊のコミックスにまとまりました。初コミックスなので、見るの気恥ずかしかったけど、意外にちゃんと描けてるかも(笑)。

↓『すき♥すき♥だいすきっ』を読む↓

特殊能力が、あかりの恋を応援する!?
てれぱり♥きっす

中原:主人公の“あかり”に、キスした相手の気持ちが分かる能力を持たせてみました。モノにキスをしても、その気持ちが分かる設定にしたので、ジャージにもセリフを言わせたり、試行錯誤してました(苦笑)。

↓『てれぱり♥きっす』を読む↓

普通の中学生といじわる悪魔の恋物語
いじわるらぶ♥デビル

中原:デビューから「もうだめ~、描けな~い」としょっちゅう弱音をはいてましたが、なんとかれんさいをもらえて描き上げた作品です。人間と悪魔との恋物語なのですが、いじわる悪魔“ジャン”の幼なじみ“ビビちゃん”は描いてて特に楽しかったです。

↓『いじわるらぶ♥デビル』を読む↓

幼なじみの16歳に恋する12歳のオトナ作戦!
オトナになるもん!

中原:私が子どものときに、こういうの読みたかったなと思って描いたのが、この作品です。小6の“ななせ”が、隣に住む高1生“隼人”に恋するお話なのですが、あるアイシャドウをつけると16歳ぐらいに変身できるというファンタジーさも取り入れてみました。

↓『オトナになるもん!』を読む↓

中原杏先生
2月8日生まれ、みずがめ座。O型。
2000年『スイートレッスン』でデビュー。
2006年『きらりん☆レボリューション』で第52回小学館漫画賞・児童向け部門で大賞受賞。
現在『この恋が、罪だとしても』をれんさい中。

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