マジックの世界大会「World Magic Seminar Teens contest」で日本人で初となるグランプリを獲得した、世界的イリュージョニストHARAさんにちゃおが独占インタビュー! マジックがうまくなる秘密や「なりたい!」夢をかなえるポイントをちゃおっ娘に教えてくれたよ♪
マジックで大事なのは器用さじゃない!
ーー撮影中もいろいろとマジックをみせていただきましたが、近くで見ていても何が起きているのか見破れませんでした!やはりマジシャンは手先の器用さが大事なんでしょうか・・・?
HARAさん:
マジックって「手先の器用さがないと出来ないんじゃない?」ってよく聞かれるんですけど、実はトークや間の取り方がすごく重要な要素なんです。見ている人により驚いてもらうためには、「目に見えない不思議なことってあるんだ!」という夢の世界へ巻き込む雰囲気を作ることが大事で。それが、マジシャンの仕事だと思ってます。「マジシャンは、マジシャンの役を演じている役者である」という言葉もあるくらいなんです。僕も小学生のころから毎日トランプマジックをしてポーズを決めたり、「こっちのほうがマジシャンっぽく見えるかな?」とか、鏡の前で研究してました(笑)。あと、モノマネが上手な人もマジシャンに向いてますね! 相手を良く観察してるからマネできていると思うので、マジックも同じようにマネしてやったら上手に見えますよ!
器用さよりもトーク力が大切とは驚きです!HARAさんはちゃおチャンネルにも登場中!驚きのトーク力が楽しめるよ!
短所は最大のオリジナリティーだ!
ーーHARAさんの自叙伝的小説「マジックに出会って ぼくは生まれた‐野生のマジシャン HARA物語-」では子どもの頃のマジックとの出会いやHARAさんが世界的マジシャンになるまでが描かれていますが、HARAさんはどんな子どもでしたか?
HARAさん:
僕は5歳くらいのころから、「自分を表現したい」「人によろこんでもらうことがしたい」と思っていたんです。家に両親の友達や人が集まったときは、歌ったり踊ったりもしてました(笑)。いろんな夢があったけど、公園でピエロのマジックを見て「僕もやりたい!」と思ったんです。子どもからお年寄りまで、言葉がなくてもより多くの人に楽しんでもらえる一番いい方法だって。僕は手先が不器用だったから、毎日何十回も練習して。手も小さくてトランプもはみ出しちゃうから、小さい手でもできる方法を考えて自分だけの技を生み出したり。自分の中の短所だと思っているところって、実は飛躍するための最大のポイントなんです! そこがその人の一番のオリジナリティーだと思うので、かくさずに出していくのがいいと思います。
ピエロの話は小説の中にも登場しており、読んでいるこちらもこの瞬間がHARA少年がマジックに引き込まれた瞬間であったと感じることができました。
夢をかなえるために大事なのは、忘れないこと!
ーーHARAさんはマジシャンになるという夢をかなえましたが、夢をかなえるための大事なポイントって何だと思いますか?
HARAさん:
「自分の夢を忘れないこと」が、最も重要だと思います。僕は8歳くらいのとき、母に「自分の年表を書きなさい」って言われたんです。「何年に〇〇をして、今の自分はこうなって…」というような感じで。「10年以内にラスベガスのコンテストでチャンピオンになる」という理想のプランを書いて、忘れないように机の上にはっておきました。でも、その夢にはこだわりすぎなくていい。変に意識すると「もし、失敗したらどうしよう」とか、何か“できない理由”を考えたりするから、「うまくいってもいかなくてもいいや!」くらいの感覚でいたほうが、夢はかなうと思います。僕はマジックが失敗しても、「あとで話のネタになるな!」という気持ちでした(笑)。もし今、壁に当たっていても、逆にそこからジャンプアップできるので、「夢がかなうチャンスだ!」って考えるのがいいんじゃないかな。
自分の年表を書くのはいいですね!自分がどうなりたくて、そのために何をしなければならないのかがしっかりと見えてきそうです。早速試してみたくなりますね!
ちゃおっ娘へスペシャルメッセージ
ーー最後に、夢を目指すちゃおっ娘へのメッセージをお願いします。!
HARAさん:
僕は、「人に楽しんでもらいたい」というのが夢だったんです。それを表現ができる一番いい方法がマジックでした。今、やりたい夢がある人は、たとえほかのことに夢中になっても、最終的には目指す目標にたどりつけるんじゃないかと思うんです。だから安心して、よく寝てよく遊んで! それに、夢を持ってなくても全然いい。「将来の夢を追うのがいい」っていう考え方もあるけど、「今日学校へ行って、給食を全部食べるぞ!」とか「明日、好きな女の子と話そう」とか、そういう日常的なことも夢だと思うんです。あと、どんなジャンルでもいいから、0から1を作る楽しさを体験するのも大切なこと。それが、全然違うジャンルの夢をかなえるときにも役に立つと思います!
★自伝的小説「マジックに出会ってぼくは生まれた-野生のマジシャンHARA物語-」発売中★
こちらの記事でも紹介しているHARAさんの自叙伝的小説「マジックに出会って ぼくは生まれた‐野生のマジシャン HARA物語-」は小学館より発売中!
山奥の超野生児世界を制した天才マジシャン・・・最寄りのコンビニまで車で1時間かかる十津川村に生まれた大樹は、訪れた東京でマジックに魅了され、独学・自作の小道具でマジックを習得する。その後、世界大会でグランプリになるまでを描いた、感動の青春小説。
ちゃお4月号発売中!
HARA
1990年生まれ。独学でマジックを習得。マジックの世界大会でグランプリを受賞。今最も注目を浴びるイリュージョニストの一人。